By GRL Team on 9月 30, 2024
USB

TBT5、TBT4とUSBの違いについて

 

Thunderbolt 4とUSB4は現在、ノートパソコン、コンピューター、ドックやモバイル電子機器の間で最も普及している接続規格のひとつです。TBT4とUSB4はどちらもUSB Type-Cコネクターを採用しており、デザインと機能での共通点が多くあるため、この2つの規格には互換性があります。また、どちらの技術も40Gbpsのデータ転送速度、ビデオパススルーと最大240Wの電源に対応しています。

今後リリースされるTBT5はTBT3と4の技術に基づき、対応データレートが2倍の80Gbpsになります。高解像度DisplayPort出力をサポートする非対称リンクでTBT5はひとつのUSB-Cケーブル接続で40Gpbsものデータ転送を維持しながら、120Gbpsのデータ転送を可能にします。

 

TBTとUSB4はどのように関連しているか

IntelのTBT3は2017年に初めて公開されました。2019年に同じプロトコル仕様がUSB-IFに追加され、翌年にリリースされたオープンUSB4仕様の基盤を作りました。さらに、IntelはTBT4の機能をIntelのCPUに導入し、TBT4とUSB4エコシステムにより広範なデバイスやアクセサリーを追加しました。TBT3とTBT4に対応しているノートパソコン、デスクトップや付属品はApple MacBookAir、MacBookProシリーズ・ノートブック、Dell XPSシリーズ・ノートブック、OWC TBT4ドックなどです。

TBT4とUSB4アプリケーションは電気、リンク、プロトコルなどの面を含め、同じUSB4仕様を参照し始めました。さらに、TBT5が80Gbpsのデータ転送速度に対応すると発表された後、USB4のバージョン2もTBT5に含まれるようになりました。

 

USB4とTBT4の主な違い

この2つの規格の主な違いはさまざまなアプリケーションで幅広く使用できるオープンな仕様のため、USB4ではほとんどオプションとなっています。一方、TBT4ではこれらのオプションは、ノートブックやコンピューターにおいては、デフォルト扱いとなっています。

これら二つの規格の類似点によって、消費者、プロのエンジニアや商品デザイナーの困惑を引き起こしてしまいました。しっかり間違いのない機能を消費者に知ってもらい、デザイン、テストとデバッグでの製造者の時間と材料の節約を実現するために今回の記事でこれらの規格の違いを明らかにします。

Thunderbolt™ 5、Thunderbolt™ 4とUSB4の違い

最低限に必要な仕様条件

TBT4/5とUSB4の主な違いは最低限に必要な使用条件にあります。例えば、ノートパソコンの場合:

ホストの
最低条件
Thunderbolt 5 USB4 Gen4 Thunderbolt 4 USB4 Gen3
速度


10G x 2

20G x 2

40G x2

 

10G x 2

20G x 2

   10.3125G x2    20.625G x2 10.3125G x2 (Opt)      20.625G x2 (Opt)     10.3125G x2     20.625G x2 10.3125G x2 (Opt)      20.625G x2 (Opt)
帯域幅 80Gbps 40Gbps
非対称リンク 120G/40G 120G/40G (Opt) 未対応
USB-Cポートからの給電 ≥ 15W ≥ 7.5W ≥ 15W ≥ 7.5W
Native USB3     USB4 (10G)      USB3 (20G)  USB3 (10G)   USB3 (20G) Opt USB3 (10G)
USB3トンネル

10G

20G (Opt)

10G
PCIe トンネル 64Gbps (Gen4 x4) オプション 32Gbps (Gen3 x4) オプション
DP トンネル DP2.1 (UHBR10)  DP2.1 (UHBR20) DP1.4a DP1.4a (HBR3) DP1.4a
ビデオ対応 デュアル6K60Hzまたは1台8K60Hz ビデオ1本(最低条件なし) デュアル4K60Hzまたは1つの8K30Hz ビデオ1本(最低条件なし)
モニター対応 あり オプション あり オプション

 

なぜTBT4認証を取得した方がいいか

USB充電、高速データ転送、相互運用性を確保する

TBT4のデータ転送速度が20Gbps、TBT5が25.6GBaudに向上した一方、部品、プリント基板、コネクター、ケーブルの信号品質が劇的に低下しました。TBT4ドックまたはUSB-C電源アダプターから接続されたデバイスまたはシンク電源に適切な電力レベルが供給されることを保証するため、製品ベンダーは市場投入前にTBT認証を取得しないといけないです。この認証は電気テスト、機能テスト、TBT4/3ホスト、デバイス、アクセサリーやケーブルなど複数の高速アプリケーションを対象としており、消費者が品質の高いTBT4体験を提供できることを保証します。

 

消費者の利点と市場のポテンシャル

TBT4は以下の機能を求めている消費者にとって最適な選択肢です:

  • TBT3との下位互換性
  • Intel VT-dベースのDMA保護による接続中のデータセキュリティ
  • 第11世代Intel Core i5またはi7モバイルプロセッサーとIntel Iris X
    グラフィックスがサポートするホストデバイスによるビデオおよび
    データ転送の品質向上
  • バッテリー寿命の向上
  • 最大4つのダウンストリームTBTポートを備えた接続アクセサリに対応
  • USB4対応

ひとつのケーブルを通して、TBT4/5はDisplayPort 1.4/2.1およびPCIe Gen3/Gen4(プロトコル・トンネリング経由)などの他のプロトコルにも対応しています。TBT4はDisplayPort、PCI Express、そしてUSB4とTBT4/5両方の電源供給が可能なケーブルはこれまでにない柔軟性を備えており、次のようなユーザーに向けて提供しています:

  • 最新カメラのための高速PCIe 32Gbps転送速度と大容量ストレージを必要とするクリエイターやマーケティング担当者
  • コーディングやモデリング時に複数のディスプレイを使用する開発者 
  • ワークフローを迅速化するためにデータ集約型のAIプログラムを使用することが多い生産性の高い労働者

 

GRLのTBT4認証サービスにご興味のある方へ

TBT4と同じくGRLのIntelに承認された公認テストラボ(ATLs)ではテスト、デバッグとトラブルシューティング・サービスを提供しており、TBT4認証への道のりをサポートします。当社のThunderbolt コンプライアンステスト & ロゴ認証プログラムをご覧になるかこちらからご連絡ください。

Published by GRL Team 9月 30, 2024